楽天損保の現状2019
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113<金融商品に関する注記>(1) 金融商品の状況に関する事項① 金融商品に対する取組方針当社は、損害保険事業を行っており、資産の運用に当たっては、損害保険会社の事業が公共性、社会性の高いものであることを鑑み、安全性、流動性を重視しつつ中長期的な収益確保を目指すことを基本とし、債券、特に確定利付債での運用を中心にしています。また、運用に係る各種リスクの抑制を図るため、「統合的リスク管理方針」に定める資産運用リスクの「基本方針」に則り、厳正な運用をしています。② 金融商品の内容およびそのリスク当社が保有する金融資産は、債券のほか、株式、投資信託および組合出資金をその他有価証券として中長期的目的で保有しており、これらは、発行体の信用リスク、金利の変動リスクおよび市場価格の変動リスクに晒されています。なお、リスクが高いものとして、流動性に乏しい非上場株式1,278百万円が含まれています。また、外貨建債券および投資信託を保有しており、為替の変動リスクに晒されています。③ 金融商品に係るリスク管理体制(ⅰ)信用リスクの管理当社は、個別取引に際しては、厳正に信用リスクの分析・審査を行ったうえ、投融資を実施しています。与信管理は、「資産自己査定基準」に従い、各関連部署により行われ、内部監査部がその手続きおよび結果の妥当性について検証をしています。貸付金は、銀行・政府保証および優良有価証券担保(国債等の債券・優良株式)の貸付を基本にしています。有価証券は「資産運用リスク管理規程 実務基準書」に基づき、発行体の格付け等を基準に銘柄の選別を厳しく行い、また、危険分散のため、同一銘柄への投資は過度に集中しないよう努めています。発行体の信用リスクに関しては、その信用情報や時価の把握に努め、適切な管理をしています。これらの実施状況については資産運用リスク管理部会およびリスク管理委員会を通じ、定期的に取締役会へ報告しています。(ⅱ)市場リスクの管理次のリスクについてはVaR等によるリスク量の計測、ストレステストを実施し、適切に管理しています。その管理状況については資産運用リスク管理部会およびリスク管理委員会を通じ、定期的に取締役会へ報告しています。a.金利リスクの管理当社は、有価証券の残高、含み損益の把握に加え、保有債券の金利感応度分析等により、リスクの把握・管理をしています。また、「統合的リスク管理規程 実務基準書」および「資産運用リスク管理規程 実務基準書」に基づき、統合的リスク管理部門であるリスク管理部、資産運用リスク管理部門であるリスク管理部において、金融資産および負債の金利や期間を総合的に把握するとともに、資産と負債のギャップ分析や金利感応度分析等のモニタリングをしています。b.為替リスクの管理当社は、外貨建債券等については、投資額の総資産に対する割合を抑えながら、また、償還年月を分散することや為替ヘッジを行うことにより、為替リスクに対応しています。c.価格変動リスクの管理有価証券を含む投資商品の運用・管理については、半期毎に策定する「投資運用方針」、「職務権限規程」および「資産運用リスク管理規程 実務基準書」に従っています。国内株式の多くは、営業と密接な関係のある政策目的で保有しているものであり、取引先の市場環境や財務状況などをモニタリングしており、価格変動リスクの減殺を目的とし、信用取引を行うことがあります。また、株式ヘッジにより、価格変動リスクの削減を行っています。④ 金融商品の時価等に関する事項についての補足説明金融商品の時価には、市場価格に基づく価額のほか、市場価格がない場合には合理的に算定された価額が含まれています。当該価額の算定においては一定の前提条件等を採用しているため、異なる前提条件等によった場合、当該価額が異なることもあります。Ⅰ 当社の概況および組織Ⅱ 当社の運営Ⅲ 当社の主要な業務の内容Ⅳ 損害保険用語の解説Ⅴ 業績データ

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